その昔探偵まがいの事をした事が有る
いや
どちらかと言うと
させられたって方が当たってるかも
小さな写真屋さんでバイトをしてる時
同僚の女の子から
『同棲している彼氏が
どうも浮気をしているようだ...』
と相談を持ちかけられ
色々を話してる中
自分だったらその彼と何の面識も無いし
面識も無いんだから
当然自分の車も誰のだか分かんないし
それなら
その彼が仕事の終わる頃
自分の車でこっそり後をつけたら
「今日は用事がある」
って言った時
その用事の内容も分かるし
これは良い案じゃないの?
みたいな本当に都合の良い話が
とんとん拍子に進んでしまって
その後
どんな号令が出たのかは忘れちゃったけど
夜その女の子と彼の仕事場に向かうことになった
後部座席に座り
身を隠しながら
「今バイクに乗った男」
指示を出されるものの
板前さんと言う仕事柄
仕事上がりが夜も更けた頃だったので
顔などあんまり分からず
『本当にそいつなんだろうか?』
と思いつつ後をつける
途中繁華街に差し掛かり回りが明るくなってきたので
乗っている原付きと
後ろからみるそれらしい骨格から
多分間違ってはいないんだろうけど
それでも当たっているのか確かめようと
信号が赤になって停車したタイミングで
その女の子が後部座席から身を乗り出した瞬間...
そのバイクに乗ったそれらしい男は
その女の子と全く同じタイミングで後ろを振り返った
本当
ただ振り返っただけだと思うんだけど
コッチとしては
『ん?
後ろの車に彼女らしき女が乗ってるんだけど?』
と思い振り返ったもんだと勝手に決めつけて
激しく動揺しまくり
二人そろって
「わぁ〜どんげすっか〜!」
(訳。わぁ〜どうしようか〜!)
と宮崎弁丸出しで騒いでいたら
彼がまたがってるそのバイク
信号が青にかわったら何事もなかったように発進して行き....
それを見て我に返り
『追いかけなければ』
と車のアクセルを踏んだのだけれど
車は何故か前々進まない
アクセルをもっと踏み込んでも同じ
エェ〜イ!
とアクセルをベタ踏みしたらエンストした...
オートマ車でエンスト...
俺
オートマでエンストしたの
後にも先にもこれ一度きり...
(エンストした理由は
ギアをパーキングに入れたままアクセルを踏んだためと思われます)
その後平静を取り戻し
エンジンをかけ直して発車したところ
そのバイクに何とか追い付き
程よい距離感で後を付けたところ
大通りに面したとある家に辿り着き
その男とバイクは入っていった
『おぉ!
これが浮気現場なのか...』
と思っていたところ
その女の子が言った一言
「この家 彼の実家 ...」
何ですか?
夜中に呼び出され慣れないことをし
激しく動揺させ
初めてのエンストも経験した結果が
彼の実家帰りってオチですか...
ってか
普通に会話で
「今日実家に泊まる」
とか言うんじゃねぇの?
まあこんな経験させていただいたお陰で
自分が探偵にはむかない事
若いうちに理解できてよかったよ...